保険を売るだけが保険営業の仕事じゃない
保険は、今や私達の生活の中で身近なものになっています。生命保険、自動車保険、傷害保険、がん保険、火災保険、地震保険と、私達の生活に密接な関わりのある事象に対しての保険もあれば、旅行保険、ゴルフ保険、レジャー保険といった、娯楽などの保険もあります。近年では、ペットを家族として育てている家庭も多くなり、ペットにも保険を掛ける人も少なくありません。そういった保険商品が続々と出て来ています。こうした保険を私達に勧め、契約手続きの手助けをしてくれるのが、保険営業の仕事です。
保険営業は、保険を売るのが仕事というイメージがありますが、ただ、こうした保険を売るだけが仕事ではありません。保険に加入したいと考える客に対して、無駄のない保険を提供するのが、保険営業が担っている仕事です。近年では、自分で選択し、自分で手軽に加入出来るものも多く見受けられますが、保険の知識がないまま加入した場合、支払う保険料が家計を圧迫してしまったなどの失敗も起こる可能性があります。それを防ぐのが、保険営業の大切な仕事です。
つまり、保険営業の仕事は、ただ、保険の商品を契約させるのではなく、契約する側の生活を大切にし、親身になったアドバイス、人生設計を手助けし、安心をコンサルティングする事なのです。
保険営業の進め方
保険営業が売るものは、目に見えない商品です。結果や成果もすぐには見る事が出来ません。保険を売るのにも、相手を納得させるのにも、言葉で説明をするしかありません。そんな商品を、闇雲に説明し回っても、飛びつく人は多いとは考え難いでしょう。では、どうしたらよいのでしょうか。実は、保険営業の一般的なスタイルは、紹介営業なのです。
Ａさんは、保険営業の仕事を始めて５年目です。彼の営業の進め方は、まず、周りの人に商品の良さを知って貰う事から始まります。自分の身近な人に、その商品の良さ、自分の営業力を知って貰い、その輪をどんどん広げるという、口コミによる紹介営業方法を取っています。こうする事で、目に見えない商品に、信用や評価が加わっていき、納得出来る材料が増えていくという事だそうです。
しかし、それだけでは、契約を結べても継続をしてくれるのは難しいものです。契約者に対して、アフターフォローをするのは大切な保険営業の仕事です。顧客に対して、興味を引く形での連絡方法を常に考えていると言います。電話ばかりでは、相手の時間を奪い迷惑になる。メールでの連絡も加えて、文章ばかりではなく、絵文字を入れてみたり、仕事の連絡だけではなく、相手の体を気遣ったり、自分の近況を伝えたりと、読むのが楽しくなる工夫をして、継続して貰うようお願いしているという事です。
営業は、相手をいかに納得させるかという難しい仕事ですが、他の営業にはないやりがいが、保険営業にはあると、Ａさんは言い切ります。それは、顧客は、ただの客ではなく、対等な関係になれる事だそうです。相手の生活や不安などに触れながら、一緒に人生を設計していく人生のパートナーになれる事が、Ａさんの生活も充実させる事に繋がっているそうです。
このように、Ａさんがやりがいのある仕事だと断言する保険営業の仕事は、どういったものなのか、どんなスキルが必要なのか、見て行く事にしましょう。
保険営業の仕事
保険営業の仕事には大きく分けて２つあります。
１つは個人や企業に対して直接契約交渉する営業。もう１つは、代理店に自社の商品を置いて貰うよう交渉する営業です。
個人や企業に対しての保険営業では、自社の保険商品から、相手の生活やライフプランなどに合った商品を導き出す力が必要になって来ます。相手に対して、無駄のない保険を提供する事が、この保険営業の仕事内容です。代理店に対しての営業は、自社の保険商品をより多く代理店に置いて貰う為の交渉、その商品を客に勧めて貰うようアピールする事が、この保険営業の仕事内容となっています。
保険商品の中から契約者に合ったものを探し出す営業力と、自社の商品を売り込む営業力。一見すると、違うスキルが必要に思えます。しかし、実は共通しているのです。
保険営業に必要なスキルは何か、本当に共通しているのか。見て行きましょう。
保険営業に必要なスキル
保険は、目に見えない商品である故に、相手から納得を得られなければ売れないものです。つまり、相手が納得出来るよう、常に相手の立場に立っていなければなりません。相手を思いやり、理解出来る能力、これは、どちらの保険営業にも必要なスキルです。
直接商品を提供する場合には、相手がどんな生活を求めているのか、現在はどんな生活をしているのか、どんな心配を抱えているのか、そうした状況を相手との会話から察知し、不安を取り除くプランを提供しなければなりません。相手の話を瞬時に理解し、見極める力が必要です。また、それを引き出すコミュニケーション能力も、必要なスキルです。更に、保険という商品は、継続して貰う必要があります。継続させる為の説得術、興味を繋ぎ止めておくアイデアを考える能力も、スキルとして必要となって来ます。
これは、代理店への営業にも言える事です。代理店に自社の商品を置いて貰う為には、的確に商品の説明が出来るスキルは勿論の事、その商品を快く置いて貰えるような方向に持っていく必要があります。常にコミュニケーションを図り、相手を説得する力が必要になります。また、代理店に対して、商品を客に勧めて貰えるよう、良い商品であるというアピールも、押し付けるのではなく、興味を持たせる方向に持っていくスキルが必要です。
そして、商品を良いものだと納得して貰う為に最も重要なスキルは、自分自身の生活を充実させ、血色の良い顔を見せる為の自己管理力だという事です。
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